HP制作会社選びで失敗しないために

「新患を増やしたいけど、ホームページ制作会社はどこに頼めばいいんだろう…」 「今のホームページは古くてスマホ対応もしていない。でも、リニューアルで失敗したくない…」

新規開業や医院のリニューアルを控える院長先生にとって、ホームページ制作会社の選定は、集患の成果を左右する非常に重要な決断です。しかし、数多くの制作会社の中から、本当に信頼できるパートナーを見つけ出すのは容易ではありません。

実際に、「デザインは綺麗だけど全く新患が増えない」「修正をお願いしても対応が遅い」「医療広告ガイドラインを無視したサイトを作られてしまった」といった失敗談も後を絶ちません。

そこでこの記事では、歯科業界専門のWebマーケティング支援を行ってきた私たちが、歯科医院のホームページ制作会社選びで失敗しないための、具体的な比較ポイントを5つに絞って徹底的に解説します。

この記事を最後までお読みいただければ、貴院の目標達成に貢献してくれる、最適なパートナーを見極めるための知識が身につきます。

そもそも歯科医院のホームページ制作会社にはどんな種類がある？

比較を始める前に、まずはホームページ制作会社の種類と特徴を把握しておきましょう。大きく分けると以下の4タイプが存在します。

1. 歯科専門の制作会社

歯科業界に特化し、専門知識や制作実績が豊富な会社です。業界特有の事情や患者様の心理、そして遵守すべき医療広告ガイドラインを深く理解しているのが最大の強みです。

2. 一般的な中小企業向けの制作会社

地域の中小企業などを対象に、幅広い業種のホームページ制作を手掛けている会社です。デザイン性の高いサイトや最新技術の導入が得意な場合があります。

3. フリーランス・個人事業主

個人で活動しているWebデザイナーやエンジニアです。柔軟な対応やコスト面でのメリットが期待できます。

4. 格安・テンプレート型の制作会社

あらかじめ用意されたテンプレートに写真や文章を流し込む形式で、安価にホームページを作成するサービスです。

結論

集患を本気で考えるなら「歯科専門の制作会社」が最も確実な選択肢と言えます。

それでは、その専門会社の中からさらに最適な一社を見つけるための、具体的な比較ポイントを見ていきましょう。

【最重要】歯科ホームページ制作会社選びで失敗しないための比較ポイント5選

数ある制作会社を比較する際、デザインの良し悪しや料金だけで判断してはいけません。以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。

1.歯科業界への専門性と実績は十分か

これが最も重要なポイントです。なぜなら、歯科医院のホームページは、一般的な企業サイトとは全く異なる専門性が求められるからです。

1. 専門用語の理解 「インプラント」「矯正歯科」「歯周病治療」などの専門用語はもちろん、それぞれの治療を求める患者様の悩みや不安を理解している必要があります。
2. 患者心理の把握 患者様がどのような情報を求めてホームページを訪れるのか、どんな言葉やデザインに安心感を抱くのか、といった患者心理の理解が、予約に繋がるサイト設計の鍵となります。
3. 実績の「数」と「質」を確認 これまでに何件の歯科医院ホームページを手掛けてきたか。最低でも数十件以上の実績があるかを確認しましょう。また、制作実績ページを詳しく見てみましょう。ただサイトの画像を並べているだけでなく、「お客様の課題」「制作のポイント」「導入後の成果」などが具体的に書かれているかは、その会社の提案力と実績の質を示す重要な指標です。

2.集患を成功させるWebマーケティングの視点があるか

ホームページは、ただ綺麗なパンフレットをWeb上に置くだけでは意味がありません。「作ること」がゴールではなく、「新患を増やすこと」がゴールのはずです。そのためには、Webマーケティングの視点が不可欠です。

打ち合わせの際に、「ホームページ公開後、どのようにして新患を増やしていく計画ですか？」と質問してみてください。デザインの話だけでなく、具体的な集患戦略を語れる会社こそ、信頼できるパートナーです。

SEO対策

「地域名 歯医者」「〇〇（お悩みの症状） 歯科」といったキーワードで検索された際に、貴院のホームページが上位に表示されるための対策です。サイトの構造設計からコンテンツ作成まで、SEOを意識した制作ができるかを確認しましょう。

Web広告（リスティング広告）

必要に応じてWeb広告を効果的に活用し、短期的に新患を増やす提案ができるかも重要です。

MEO対策

Googleマップでの検索（例：「近くの歯医者」）で上位表示させる対策です。地域密着型の歯科医院にとって、MEOは非常に重要な集患チャネルです。

3.医療広告ガイドラインを遵守した制作が可能か

2018年に改正された医療広告ガイドラインにより、ホームページの表現には厳しい規制が設けられました。例えば、「最高の治療」「No.1」といった表現や、安易なビフォーアフター写真の掲載は禁止されています。ガイドラインに違反すると、最悪の場合、行政指導や罰則の対象となるリスクがあります。

「大丈夫です、うまくやります」といった曖昧な返答をする会社は要注意です。リスク管理の意識が低い可能性があります。

確認方法

1. 担当者の知識 打ち合わせの際に、ガイドラインに関する質問をしてみましょう。明確に、分かりやすく説明できるかを確認します。
2. 制作実績サイトのチェック その会社が制作した他の歯科医院のサイトを見て、不適切な表現が使われていないかを確認するのも有効です。

4.公開後のサポート体制と運用費用は明確か

ホームページは公開してからが本当のスタートです。定期的な情報更新、セキュリティ対策、サーバー管理など、継続的な運用・保守が欠かせません。

サポート内容の確認

月額の保守費用には、どこまでの作業が含まれているのかを具体的に確認しましょう。サポート範囲の例については以下のようなものとなります。

• サーバー・ドメインの管理
• セキュリティ対策（SSL更新、バックアップなど）
• テキストや画像の簡単な修正・更新
• 電話やメールでの相談窓口
• アクセス解析

費用の透明性

初期費用だけでなく、月額費用や、追加で修正を依頼した場合の費用体系が明確に提示されているかを確認します。後から「これは別途費用です」と言われるようなトラブルを防ぎましょう。

5.担当者とのコミュニケーションはスムーズか

ホームページ制作は、数ヶ月から半年以上にわたるプロジェクトです。その後も長期的な運用を任せることを考えれば、担当者との相性は非常に重要です。

契約前の打ち合わせは、担当者の人柄やスキルを見極める絶好の機会です。少しでも違和感があれば、他の会社も検討することをお勧めします。

1. レスポンスの速さと丁寧さ 問い合わせや質問への返信が迅速か、対応は丁寧か。
2. ヒアリング力 こちらの要望や医院の強みを、ただ聞くだけでなく、深く掘り下げて理解しようとしてくれるか。
3. 説明の分かりやすさ SEOやサーバーといった専門用語を多用せず、こちらの知識レベルに合わせて分かりやすく説明してくれるか。

制作会社に依頼する前に！確認しておきたい費用相場

気になる費用についても触れておきましょう。歯科ホームページ制作の費用は、制作内容によって大きく変動しますが、一般的な相場は以下の通りです。

初期費用：30～70万円

テンプレートを基にしたオリジナルデザイン。基本的なページ構成（10～15P程度）。スマホ対応、ブログ機能など。

こんな医院におすすめ

まずは基本的なホームページを持ちたい新規開業の医院様。

初期費用：70～150万円

完全オリジナルのオーダーメイドデザイン。戦略的なコンテンツ企画、SEO内部対策、写真撮影などが含まれることも。

こんな医院におすすめ

デザインやコンテンツにこだわり、集患効果を最大化したい医院様。

初期費用：150万円～

大規模なサイト（30P以上）、動画コンテンツ制作、多言語対応、Web予約システムとの高度な連携など。

こんな医院におすすめ

医療法人や、複数の専門サイトを立ち上げたい医院様。

リース契約は注意が必要です

一部の制作会社では、初期費用0円を謳い、月々数万円の支払いを5～7年続ける「リース契約」を提案してくることがあります。

これは実質的に高額なローンを組むのと同じで、総額が数百万円になるケースも少なくありません。途中解約もできず、トラブルになりやすいため、原則としてリース契約は避けるのが賢明です。

まとめ

今回は、歯科ホームページ制作会社選びで失敗しないための5つの比較ポイントを中心に解説しました。

1. 歯科業界への専門性と実績は十分か
2. 集患を成功させるWebマーケティングの視点があるか
3. 医療広告ガイドラインを遵守した制作が可能か
4. 公開後のサポート体制と運用費用は明確か
5. 担当者とのコミュニケーションはスムーズか

ホームページは、24時間365日働き続ける優秀な営業マンであり、医院の顔となる重要な資産です。どの制作会社をパートナーに選ぶかで、数年後の集患状況は大きく変わってきます。

料金の安さやデザインの見た目だけで安易に決めず、この記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ貴院の成長を長期的にサポートしてくれる、信頼できるパートナーを見つけてください。

もし、制作会社選びやホームページのリニューアルでお悩みのことがございましたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。歯科業界を専門とする知見を活かし、貴院の課題に合わせた最適なご提案をさせていただきます。