あなたのHPは大丈夫ですか？

多くの歯科医院がホームページを開設していますが、実際に集患効果を十分に発揮できている医院は限られています。多くの医院が陥りがちな失敗パターンを理解し、適切な改善を行うことで、ホームページの集患力を大幅に向上させることができます。

失敗例1：スマートフォン未対応

調査によると、現在では約80%以上の方がスマートフォンで歯科医院を検索しており、この割合は年々増加しています。にも関わらず、PCサイトがそのまま表示される医院が多く存在します。文字が小さすぎて読めない、ボタンが小さくてタップできない、電話番号がワンタップ発信に対応していないといった問題により、スマホ未対応サイトでは多くの利用者がすぐに離脱してしまう傾向があります。

レスポンシブデザインを導入し、画面サイズに応じた自動調整を行うことが必要です。

レスポンシブデザインとは?

レスポンシブデザインとは、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、異なる画面サイズの端末でWebサイトを閲覧した際に、それぞれの画面に最適化されて表示されるWebデザイン手法です。

従来は、PC用とスマホ用に別々のサイトを作成する必要がありましたが、レスポンシブデザインでは1つのサイトで全ての端末に対応できます。画面幅に応じて文字サイズやボタンサイズ、レイアウトが自動的に調整されるため、どの端末からアクセスしても見やすく操作しやすいサイトを実現できます。歯科医院のホームページにおいて、レスポンシブデザインは必須の要素となっており、患者様の利便性向上と検索エンジン対策の両面で重要な役割を果たしています。

現在では、レスポンシブデザインが主流の制作スタイルとなっておりますが、昔にHPを作成した方などは一度確認してみることをお勧めいたします。

失敗例2：専門用語だらけで理解困難

治療説明が専門用語中心になっており、略語を多用したり患者様目線での説明がない医院が多く見られます。多くの患者様が歯科治療に対して不安を感じており、理解できない説明はその不安を増大させてしまいます。専門用語には必ず説明を併記し、治療の流れを段階的に説明することが大切です。

ビフォーアフターの写真を活用し、「痛くない治療への取り組み」「治療期間・回数の目安」「費用の詳細内訳」「治療後の注意点」といった患者様目線のコンテンツを充実させることで、不安の解消につながります。

失敗例3：予約方法が不明確

予約方法の記載がない、電話番号が小さくて見つからない、Web予約システムがないといった問題により、患者様が予約方法を見つけられずに他院に流れてしまうケースが多く見られます。これは大きな機会損失となっています。

全ページに電話番号を配置し、「ご予約はこちら」ボタンを目立つ色で設置することが基本です。営業時間内と時間外の対応方法を明記し、24時間受付可能なWeb予約システムを導入することで、患者様の利便性が大幅に向上します。予約確認メールの自動送信機能も併せて設定しましょう。

失敗例4：写真の質が低い・古い

10年以上前の古い院内写真や、暗くてよく見えない写真、ピンボケした写真を使用している医院が目立ちます。視覚情報は患者様の判断に大きく影響するため、古い写真は「設備が古い」、暗い写真は「清潔感がない」という印象を与えてしまいます。

院内は明るい時間帯に清掃完了後の美しい状態で撮影し、最新設備は必ず撮影に含めることが重要です。院長やスタッフの自然な笑顔を撮影することを推奨いたします。

失敗例5：導線設計の不備

患者様が求める情報にたどり着けない導線設計も大きな問題です。メニュー構造が複雑すぎて患者様がどこをクリックすれば良いか迷ったり、料金表や診療時間といった重要な基本情報がサイトの奥深くに埋もれている医院が多く見られます。また、診療内容を細かく分類しすぎて似たような項目が並び、患者様が自分の症状に対応している医院かどうか判断できない状態になっています。

導線設計が悪いと、患者様は欲しい情報を探すために何度もクリックを繰り返し、時間がかかりすぎて他院のサイトに移ってしまいます。患者様の視点に立ち、重要な情報はどのページからでも1クリックでアクセスできるよう、ヘッダーやフッターに固定配置し、各ページ下部には関連ページへのリンクを設置することで、患者様の興味に応じてスムーズに情報提供できる導線を構築することが重要です。

あくまで”患者様目線のHPに”

歯科医院のホームページで最も重要なのは、「患者様目線で作られているかどうか」です。患者様は歯科治療に対して不安を抱えており、その不安を解消する情報を求めてホームページを訪れます。しかし、専門用語ばかりで理解しにくい説明や、院長の経歴中心の内容では、患者様の疑問や不安に答えることができません。

患者様目線のホームページにするには、まず患者様が抱える悩みや疑問を整理し、それに対する分かりやすい回答を用意することが大切です。治療の流れを図解で説明し、料金を明確に提示し、院内の雰囲気が伝わる写真を掲載することで、患者様は安心して来院を決断できます。常に「この情報は患者様にとって本当に必要か」「患者様にとって分かりやすいか」という視点で見直すことが、良いホームページ作りの基本となります。